プロであるということ

昨日はすみません。眠かった上に,ちょっと不愉快な記事を目にしたもんで。
このところずっと思っていることなので,「サプリ」の感想の前に,少しだけ書いておきたいと思います。


先生の中に,自分の話を聞かない学生がいると「最近の学生って質落ちたよね」とか「あいつらバカだから」っていうふうに,すぐ相手のせいにする人がいるんですけど,それって違うと思うんですよね。相手がバカだろうが,聞く気がなかろうが,私たち教員は伝えなきゃいけないことを持っているはずで,それが伝わらなかったら,それは伝える側の能力不足なんですよ。だって,学生は話を聞くプロじゃないけど,教員は話をするプロなんだから。


それと同じことが芸能人とマスコミとの関係でも言えるんじゃないでしょうか。芸能人はパフォーマンスをするプロだけど,取材を受けるプロではないですよね。口下手でも,いい役者さん,いいミュージシャン,いいアーティストはたくさんいる。それに対して,マスコミは取材をするプロでしょう?なのに,期待通りの発言をしない人に対して「感じ悪い」とか「態度が悪い」って決めつけたり,しかもそれを公の場で発言するのってどうなんだよ,と思うんですよね。
取材をうける側の態度とか受け答えとかだけが問題視されるのって不公平じゃないのか。取材する側の能力不足は問われなくていいのか。


相手がどんな態度をとろうが,記事に必要なコメントは取ってくるっていうのがプロなんじゃないかな。相手が無口だろうが,自分の思ったとおりのことを言わなかろうが,それをうまくすくいとって記事にするのがプロなんじゃないかな。「こいつ態度わりぃな」って思うんだったら,逆に彼からすっごくいいインタビューとってみろよって思います。
見る人は,ちゃんと見てると思うんですよ。すっごく良い記事を書いてくれたライターさんとか記者さんの名前,ちゃんと覚えてるもんですよ。で,次もこの人が書いてくれたらいいなって思ってるんですよ。署名記事じゃなかったとしても,この媒体なら大丈夫って信じてるんですよ。


このところ,マスコミの報道を見ていると,この人たちってプロの自覚持ってるのかなぁと不思議になる瞬間があります。


同じ論理は,当然取材される側にも適用できて,もし万が一パフォーマンスがダメだったとしたら,それは糾弾されるべきだと思います。
例えば,24時間テレビでいつの間にか消えてるとかさ。画面に映ってるのがわかってるのに,見るからに不機嫌になるとかさ。生放送でダンスとか歌とか間違えまくったのにヘラヘラ笑ってるとかさ。それは,やっぱりまずいよね。


でも,それはないだろうって思うんです。私はまだそんなにいっぱい彼らのパフォーマンスを見ているわけじゃないですけど,彼らのプロ意識,かなり高いですよ。少なくとも,その辺のマスコミの人たちよりはよっぽど高いですよ。