明るくて楽しげな“PINKY”(少年倶楽部 9/2 感想)

明るくて,楽しげで,そして,もう一つ付け加えるなら,一生懸命。


明るくて楽しげで,しかも一生懸命な“PINKY”って,なんだかとても新鮮。そして,ある意味とても衝撃的。そんなちょっぴり失礼な思いが,第一印象にして,最大の感想だった。


これまで“PINKY”と聞いて思い浮かべるのは,圧倒的に“不機嫌”とか“拒絶”というネガティブな言葉だった。そして,そういうネガティブな発想さえ“カッコいい”というプラスイメージに変えてしまうところ,もしくはそういうネガティブな発想こそがあの艶気の源だと思わせてしまうところが,仁さんというタレントだと思っていた。
舞台の奥のほうに姿を現し,どんどん前のほうに進んでくるのに,客席との距離は一向に縮まらない。それどころか,ダンスしている姿からは“ここまでこられるもんなら来てみろよ”という突き放し気味のメッセージさえ受け取れるような気がする。
それが,私にとっての“PINKY”だった。そして,誤解を恐れずに言うなら,私はそういう“PINKY”,そういう仁さんが嫌いではなかった。


だから,最初に感じたのはある種の衝撃だった。これって,あの“PINKY”?
仁さんが真剣に踊ってるよ?バックとちゃんと揃ってるよ?カメラにきっちりアピールしてるよ?笑顔まで出てるよ?
うっそだー。


みたいな感じ(笑)。
ひどく珍しいものを見たような気になったり,ある種の違和感を感じたり。終わった後,額から汗が流れ落ちるに任せて,はぁはぁ言いながらトークに加わった仁さんを見て,何だかちょっと感慨深かった(感想が親戚のおばちゃんチックで申し訳ない)。


その代わりというべきか,歌後のトークでは至って普段どおりの仁さんが出現(笑)。ゆっちと慶ちゃんの“座ろうか”に“うん!”って...キミは小学生か(笑)。少し大きな声でしゃべり出したあたりは仕事モードだなと思ったけれど,それも途中まで。ゴルフネタあたりからは足は組むわ,“あれねぇ”と慶ちゃんに語りかけるわ...すっかり普通に戻っていて嬉しかった。うん,これでこそ仁さんだ。こういう自由な感じ,好きだな。Jr.の子たちはコメントが優等生すぎて疲れるので(教員でありながら優等生が好きではない天邪鬼がここに一名。爆)。
ただし“残念な出会い”バナシのところでは,“おーい,仁さんやーい”と軽くツッコミ。ゆっちの“ホントに失礼だね”に清き一票を投じておこうと思う。トークの雰囲気があまり真面目な方向に振れるのはイヤだ,というか,冗談を言って茶化してしまいたいという仁さんの意図はわかるけれど,それにしても“残念”まで言われちゃうゆっちって...代わりに泣いてあげたい。


“SIX SENSES”は,理屈ぬきで好き。純粋に曲として好き。3人だけというところに若干の物足りなさやら複雑な気持ちも抱きつつ,やっぱりああいうKAT-TUNって好きだな〜と思った。決まった振り付けがあるわけでもないし,わかりやすい曲でもないけれど,単純にノりやすい。音をいじっていると言われる少クラであることを差し引いても,仁さんの声がようやく戻ってきたように思えて,そんなことも嬉しかった。


観客を煽ることに専念している聖,歌うことに集中しているように見えるゆっち,そして,歌うゆっちのほうを向いて,好き好きオーラを出しまくる仁さん。仁さんって,本当にあきれるほどわかりやすい。でも,そのわかりやすいところこそが彼の最大の持ち味だとも思う。ああいう仁さん,嫌いじゃない。というよりむしろ好きだ。大好きだ(笑)。
そして,仁さんファンがゆっちに感謝する気持ちもわかるような気がする。ゆっちと絡んでいるときの仁さんは,見ているこちらの顔までほころんでしまうくらい,とても幸せそうだから。


そして,3人のソロダンスもよかった。ゆっちの仁さんのほうを指差すしぐさとか,仁さんが軽くジャンプすることでそれを引き継ぐところとか。私は,ああいうHIPHOP系のダンスが,本当に好きだ。大好きだ。(またかよ。笑)


あの曲を聴きながら,やっぱり,KAT-TUNには歌って踊ってもらいたい!...と今更のように切望。


エンディングの“バニラ”で,“えー,歌詞知らねぇし,フリもわかんねぇし,俺らはどうすりゃいいんだ!?”な仁さんや聖がお茶目で可笑しかった。でも何とか一緒にパフォーマンスしようと努力するところに,仁さんもちょっと(いやかなり?)大人になったなーと感慨深いものを感じる(大げさか。笑)。
Hey!Say!7をまさにドリームボーイズだね!と評して,かなり強引にDBsを宣伝した聖もGood!ウィンクが,とても控えめで,しかも慶ちゃん相手っていうのも可笑しかった。


最後の仁さんのお辞儀がステキだった。さりげなくて,でも丁寧で。ただ頭を下げただけなのに,とても優雅で。
うっかり惚れかけたよ(笑)。


あー,やっぱり歌って踊っている彼らを見られるのって,すごく幸せ。すごく贅沢。