「野ブタ。をプロデュース」第4話

巷では終盤戦に入っているというのに,まだ4話です。


しょっぱなは,これまでと全然違って,いきなり修二全開でしたよね??
なんか原作の世界にいきなり戻ってきたって言うか,これまではウォーミングアップだったわけ?みたいな。
原作と違うってずっと書いてきましたけども,やっぱり原作の修二って実写にしちゃうと相当きついですね。
ずっと原作と違うって言い続けてきましたけど,前言撤回します。
変えて正解でした。ごめんなさい>プロデューサさん,脚本家さん


結局,ラストは原作の修二とは全然違ったわけですけど...でもなんかせつなかったですね。
原作とは全然違うんだけど,でもある種のせつなさは原作と確実に共通していると思いました。
もう原作の細かいエピソードとか修二のキャラとかは無視したほうがいいんだろうな。
と今更ながらに思っています。
それにしても,修二,これからどうなっていくんだろ。
...ってここをご覧の皆さんは,すでにご存知なわけですよね。
早く先見ようっと。


ただ,信子と彰はキャラもはっきりしてて,どんどんかっこよくなっていくのに,修二はよくわからないっていう感じはまだしてます。
信子は全然ぶれてないですよね。
っていうか,二人に影響を受けて,人と向き合おうっていう気持ちがどんどん出てきてるっていうのがすごく伝わってきて。
信子を見てると人間関係って捨てたもんじゃないなって思える気がします。
彰もトンデモキャラで始まったけど,それだけにドキッとさせられるシーンが多くて。
「お前,本当は人気者じゃなくなるのが嫌なだけなんじゃないの?」
とか
「そう友達。でも,最近ちょっと微妙だけど」
とか。
けんかに強いっていうのも,通常のPちゃんだったらお約束の展開というか,まあ君がヘタレなわけないよねって思うけど,彰だと“へたれキャラかと思いきや,けっこうやるじゃん!”みたいな感じになるし。
バンドーの彼氏を殴るシーンと修二の家で瓦を割るシーンは,純粋にPちゃんかっこいい!って思いました。
そういう行動をとったのが,他人を傷つけちゃダメだよっていうシンプルな理由なだけに,なおさら。


で,それに対して,我らが修二。
最後の,アミダくじを「花」になるまでやってた,というところは,ぐっときたんですよ。
自分さえよければいいってずっと言ってたけど,ぎりぎりのところでは,やっぱり優しいんだって。
他人に水をかけるっていう行為は,信子が言っていたみたいに,やっぱり心が痛むんだって。
実は修二はそんな悪い奴じゃないんだって。


でも,そのあとの修二の独白を聞いて,うーん,なんか違う...って思っちゃいました。
「あいつらのこと好きだから」水をかけなかったとするとですよ,結局修二はまりことか他のクラスメートのことが好きじゃないから,不誠実に接しているだけってことになるわけですよ。
特に他のクラスメートについては相手もその程度の付き合いしか求めていないことが3話でわかってるからいいですよ。
でも,まりこは一応本気で修二のこと好きなわけですよね?
そうだとしたら,修二ってまりこに対してのみ不誠実だってことになっちゃいませんかね?
彰が,たとえ信子のことが好きだったとしても,バンドーの彼氏に対しても修二に対しても同じような態度で接したのとは全く逆ってことですよね。


これまで誰に対しても不誠実,かつ,誰かを好きだなんて思ったことのなかった修二が,初めて「あいつらのこと,何でかわかんないけど,けっこう好きなんだよ」って思って,周囲の予想と違うことをしようとした,実は本当に少しずつだけど,修二も変わりつつあったんだっていうことなのかな。
だとしたら,そんな自身の変化を表現できなかった修二って,かなり悲劇的ですよね。


でも,それだとこれまで積み上げてきたドラマの修二のキャラとやっぱり折り合いつかない気がするんだよなぁ..