おめでとう


KAT-TUNデビュー!という情報が公表された直後,グループが結成された頃からのファンだと思われる人たちは,意外に静かだった。いや,正確に言えば,表面上は静かだった,ということになるかもしれない。もちろん,淡々と伝えられるツアー情報やら販売情報やらの行間からは,書かれていないはずの「絶叫」が伝わってきた。同時に,あまりの嬉しさに何やらぼーっと放心してしまっている彼らの表情が見えるような気さえした。でも,喜びを爆発させているという印象は,少なくともウェブ上では受けなかった。


急転直下の展開から丸一日が過ぎて,ようやく,いろんな人が少しずつ自分の気持ちを文字にし始めたように思う(少なくとも,私が好きでいつも覗かせていただいているいくつかのサイトはそうだった)。彼らの文章を読んでいて,思った。おそらく,KAT-TUNを見守り続けてきたファンは気が遠くなるほどの道のりをほんの少しずつ進んできたのだと。あるときは歓声をあげ,またあるときは声を荒げ,そして時には思っていてもあえて文字にせず...


またダメかとうっすらあきらめかけたときに,本当に思いがけず目の前の霧が晴れたときの気持ちって,どんなだろうな。
きっと,言葉にしてもしきれない思いがあふれてるんだろうな。
ファンの人たちの文章を読んでいると,読んでいるこちらまで幸せになれるような気がした。
そして,すぐには喜びを爆発させなかった彼らを見て,彼らのKAT-TUNに対する思いが予想をはるかに超えて深いものであることに驚かされた。


だから,他人行儀に聞こえてしまいそうで怖いけれど,KAT-TUNがデビューして,ファンである自分が嬉しいというよりむしろ,ファンの皆さんおめでとう,というのが本音だ。そして,誤解を恐れずに言うなら,気が遠くなるほどの道のりをKAT-TUNのメンバーとともに歩いてきた,そしてデビューの報を聞いて目の前の霧が晴れる思いがしたファンの人たちが,ほんの少しだけ,うらやましい。


まあ,そんな複雑な思いはさておき。


とにもかくにも,6人揃ってテレビに登場するのが,嬉しい。彼らが同じスタートラインに立てているのを実感できるのが,嬉しい。彼らの真骨頂である,歌って踊る姿を見せてくれるのが,嬉しい。
ちょっとずれるけど,「青春アミーゴ」やDocomoモバイルSuicaのCMを心を痛めずに見たり聞いたりできるのが,嬉しい(これは私だけかもしれない)。


これからは,MステだってうたばんだってHEY×3だって,もしかしたらカウントダウンTVのLIVEだって,とにかくテレビで飽きるほど(!)KAT-TUNのパフォーマンスが見られるのだ。それって,驚くほど幸せで,あきれるほど贅沢なことじゃないか?


KAT-TUNのみんな,本当におめでとう!
ここまでの道のりが本当に長かったのだということは,みんなの記者会見での表情を見ているだけでも十分に伝わってきました。
これからは,実力の勝負。「ジャニーズにKAT-TUNあり」ということを,そして「俺だけを見ろ」「俺たちだけを見ろ」という姿勢を,今まで以上に,これでもかというくらいアピールしちゃってください。そして,三冠でもミリオンでも狙えるだけ狙っちゃってください。「記録は塗り替えられるために存在する」ものだから。


デビューシングルをひっさげてのSpring Tour 2006。
贅沢を承知の上で,Live海賊帆並みの完成度を期待します。