「白虎隊」第ニ夜 感想

きちんとした感想は今日見終わってからと思っていたのですが,終わったら何となく語る言葉を持たなくなってしまった私です。わかっているのに,イヤというほど泣いてしまって,疲れてしまいました。


飯盛山の自刃のあたりまでは,わかっていても,やっぱりねぇ...という感じ。演技がどうとか,役者がどうとか,もはやそういう次元じゃないんですよね。涙なしには見られない。
ただ,悔し涙にはならないんだよな〜と思ったりもしました。可愛そうというのともちょっと違うんだけれど,やっぱり悔しいっていうのとは違う。あえて言うなら,ただただ悲しいというか。
なんで死んじゃうんだよ,意味ないじゃないか,と若者たちをなじることもできず,だからと言って自刃や戦争を奨励するわけにもいかない。ただただ,こういう悲劇が生まれてしまったことを悲しく思うことしかできない,というか。会津魂は尊ぶべきものながら,それをかたくなに守り継ぐことが必ずしもいい結果を生むとは限らないということを痛感したりしました。


そんなことをごちゃごちゃ考えつつのラストだったので,最後に新太郎が「いつまで続くかわかりませんが」って笑いを誘うところで,なんだかほっとしちゃいました。昨日までは,子孫がどうのっていう設定いらないよねって思っていたにも関わらず,です。そういう時代があった,愚直に生きた人たちがいた,ということをわかった上で,ともするとだらけがちな背筋を伸ばして生きる,っていうのが良いんだろうなとちょっと吹っ切れたので。


それにしても,聖はめちゃくちゃ頑張りましたよね。切腹のシーンも迫力がありました。
逆にPちゃんは生き残るというある意味すごく難しい役で,やっぱりまだちょっと若すぎるというか,ちょっと重荷かなぁって思う瞬間もあったんですけど,これまたよく頑張りましたよね。
あ,さりげなく藤ヶ谷くんもいい役もらってましたね。


3人を始めとして白虎隊に関わることができた若手俳優の皆さん,いいお話に関われてよかったね。彼らの頑張りで初めて,日本に会津藩という武士道を貫こうとする藩が存在し,少年と言ってもいいような年代の若者たちがそうやって闘ったり生きたりしたということを知る人も多いのだと思います。それってすごくステキなことだと思うから。