KAT-TUN LIVE TOUR 2010 NO MORE PAIN 東京ドーム公演(7月17日)入ってきました

土曜日は仕事だったんですけど,誘ってくださる方がいらして,入ることができました。今までご一緒した方々からはもれなくテンションが低いというコメントをいただいており,確かにそうだと自覚もしている私ですが,社長の爆弾発言を聞いた(というか読んだ)後では,さすがに落ちついていられるわけもなく,何だかひどくそわそわしたまま,東京ドームに行きました。

アリーナツアーのときよりはさすがにお金をかけていそうなメインステージを眺めながら,開始前にずっと感じていたのは,5人になったKAT-TUNを見て何か違うなと思ってしまう自分がいるんじゃないかという恐怖でした。こういうテイストでいくんなら,もういいか,と思ってしまうんじゃないか,という,かすかながら紛れもない恐怖でした。


その恐怖が消えていることに気付いたのは,何曲目だっただろう,と思います。3時間以上かける渾身のステージでした。何と言えばいいのか,迷うんですが....KAT-TUNKAT-TUNでした。


アリーナツアーのときは,何というかメンバーの覚悟的なものが目に見えてわかる感じがしたんですよね。
ソロでやりたいなら,米国に行きたいんなら行ってこい,それを止めることはしない。けんか別れしたわけじゃないから,戻ってきたけりゃ戻ってこいよ。でも俺たちももう立ち止まらない,お前が他所で頑張ってるあいだ,ペースを落として待っていることはしない。お前のいないKAT-TUNKAT-TUNじゃない,なんて,俺たちはもう思わない。
随所にそういう気配みたいなものが漂っていて,あぁ,5人とも覚悟を決めたな...と嫌でも理解させられる感じ。で,どうしてだかわからないけれど,その覚悟に何となくついていけていない自分がいたように思います。前回の仁さん離脱のときほど切実ではなかったにせよ,6人で歌っていた曲が出てくるたびに,どうしても仁さんの声を聴こうとする自分がいました。一番きつかったのは,"HELL, NO"。あれの仁亀パートを亀竜で歌う部分なんて,たっちゃんが気合を入れれば入れるほど,せつなくて,せつなくて...心の中で声にならない叫びをあげるほかなかったように思います。

今思えば,あの時は5人が仁さんの不在を強烈に意識していたから,見ているこちらにもそれが伝わってきていたのではないか,という気がします。もしかしたら,仁さん不在に対する意識の強さはファン以上だったかもしれない。そして,その意識ゆえに,どこか悲壮感だとか,ぎこちない感じが漂っていたように思います。

でも,今回はそれがなかったんですよね。覚悟とか悲壮感とか,そういうのがきれいさっぱり消えていた。メンバー5人が仁さんの不在を完全に消化した感じで,KAT-TUNが次にできることって何だろうってちょっと前向きに考えてみたぜ,という真剣な感じ,俺たちが本気出すとこうなるわけよ,というかすかな自負だけが存在していた。だから,いろいろ新しいことをやっているのが全部良い方向に転がっている気がしました。KAT-TUNのホームって東京ドームだよね,と思わせる抜群の安定感でした。

東京ドームの魔力だったのかもしれない,と思います。余計なことを考えていたら制覇できない大きさだ,ということが,これほどにまでプラスに作用する事例を,私は他に知らない。

メンバーを代表しての挨拶で「メンバー全員が同じことを思っていると思いますが,KAT-TUNというグループでいることを大事にしていきたい」と,かすかに声を震わせながら語った亀ちゃんを信じてついていきたい。アンコールの後,「KAT-TUN LIVE最高!」と叫んで帰って行った亀ちゃんと,「一生ついてこいよ」とささやいて去って行った聖のその言葉を,そっくりそのままメンバー全員にお返ししたい。
5人とも最高にカッコよくて,最高にチャーミングで,ホントに素敵でした。


赤西仁という存在は,私にとって本当に大きかったから,まだ往生際悪く「秋まではわかんないんでしょ」と思っています。私は仁さんのこともKAT-TUNのことも本当に好きだから,仁さんの見ている世界,歩いていく先に「KAT-TUN」という存在があってくれたら,こんなに嬉しいことはないとも思います。
ただ同時に,そろそろ彼らを解放してあげないといけないのかなという気もしています。昨年のドーム公演の構成の段階ですでに予兆はあったと思うから。夏のアリーナツアーを見たときに決定的にやばいなぁと感じていたから。ある意味,ここまでよく持ちこたえてくれたということなのかもしれません。騙し騙しやっていくには,彼らは6人とも真面目すぎて,正直すぎたということなんだと思う。そして,私は,何より彼らのその真面目さ,正直さを愛してきたから,これからも,いつも自分に正直に向き合いそれぞれの道で努力していく6人を心から応援していきたいと思います。


そんなことを考えながら聴いていたせいか,最後のPROMISE SONGだけは泣けて仕方ありませんでした。

FAREWELL 別々の道で 同じ色の花をまた探そうよ
道に迷い くじけそうな時に しるしになるように

記憶の欠片 そっと集めよう 少しずつ 壊さないように
I WISH いつか一つになって 大切な思いに変わる


6人に幸あれ,と心から願います。